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NOSAIとは

農業保険法

 農業共済とは、農家が掛金を出し合って共同準備財産を作り、災害による損害が発生したとき共済金の支払いを受け、農業経営を守るという農家の相互扶助を基本とした共済保険の制度です。
 結い、ユイマールなど、農村では昔から共同作業や労働力の交換が行われ、困ったときには助け合い、凶作などに備えて食べ物を備蓄しておく習慣がありました。自然災害への不安に常にさらされていた農家の知恵が生み出したむらの制度です。農業共済は、そんな農家の「助け合い」を基礎に近代的な共済保険の仕組みを取り入れて組み立てられたものです。
 農家が掛金を出し合い共同財産を積み立て、災害を受けた農家は、その共同の財産から共済金を受け取るという仕組みです。
 農業は食料を安定供給するとともに、国土、環境を守るという幅広い役割を果たしていることから、農業共済は国の災害対策の基幹、政策保険として、「農業災害補償法」に基づき実施されていました。
平成30 年4 月からは、農業者の減少・高齢化、保険ニーズの多様化など時代の変化を踏まえ、農業者へのサービスの向上及び効率的な事業執行による農業者の負担軽減の観点から、見直しが行われ「農業保険法」に改正されました。
この改正では新たな保険制度である「収入保険制度」の導入と、これまでの「農業共済制度」の大幅な見直しが行われ、NOSAI沖縄は2つの制度を実施しています。

NOSAI沖縄で行う事業の種類

項目 NOSAI JA
法律 農業保険法 農業協同組合法
事業内容 水稲・家畜・パイン・さとうきび・園芸施設・建物(短期)・収入保険 生命共済・自動車共済・建物(長期)
国庫負担(掛金) 一部負担(40%~50%)建物は除く なし
事業実施主体 農業共済組合 農業協同組合

農業共済制度

品目ごとに、自然災害などによる収穫量の減少などの損失を補てんする制度です。
農業者が掛金を出し合って、被害を受けた場合に共済金を支払う共済制度。

農業共済制度の特色

・全ての農業者が対象です。         
・事業実施が法律で定められています。
・掛金や事務費について国の負担があります。 
・損害防止活動を実施しています。

収入保険制度

品目の枠にとらわれずに、自然災害や価格低下など農業者の経営努力では避けられない収入減少を広く補てんする制度です。農業経営者ごとの収入全体を見て総合的に補償する保険制度。

収入保険制度の特色

・青色申告を行っている農業者が対象です。
・実施主体はNOSAI 全国連で、窓口はNOSAI 沖縄が担当します。
・保険料と積立金、事務費について国の負担があります。
・損害の発生から保険金支払いまでの間に、無利子のつなぎ融資があります。

農業共済制度の沿革

農業共済制度は昭和4年に制定された家畜保険と昭和13年に制定された農業保険を統合し、昭和22年に農業災害補償法が制定され発足しました。

本県における農業共済事業は、昭和47年5月15日の本土復帰と同時に農業災害補償法の適用を受け、同年8月に国頭郡農業共済組合、島尻・中頭郡農業共済組合、宮古郡農業共済組合、八重山郡農業共済組合の4広域組合が設立され、農作物共済、家畜共済、建物共済の3事業で開始しました。

その後、昭和54年に畑作物共済(さとうきび)及び果樹共済(パインアップル)、昭和55年に蚕繭共済(平成13年に畑作物共済に統合)、平成元年から園芸施設共済が追加されました。

また、平成24年4月1日に4広域組合が合併し、その後連合会の権利義務を承継して全国で6番目の特定組合となりました。

共済で使われる用語

共済関係

農家が共済に加入を申込むことにより生じる権利義務の関係を言います。
共済に加入すると農家は一定の約束で共済金の支払いを受ける権利を持ちますが、掛金の払込み、その他通常の肥培管理、損害通知、異動通知等の義務があります。

共済価額

共済に加入するものの価値を、時価額等で表わした金額のことです。

共済金額

共済に加入する契約額、または共済で補償できる支払いの最高額のことです。

共済掛金

共済金を支払う財源として、農家が負担したお金です。一般には…

共済掛金 = 共済金額 × 農家負担共済掛金率

一筆方式

農家の耕作している筆ごとに引受け、災害の時も筆ごとに減収量を見積もり補償します。(農作物共済)

農単方式

引受が農家単位になっています。災害の時の減収量は農家全体の減収量を見積もり補償します。

包括加入

家畜共済では農家ごと、家畜の種類ごとに飼育している家畜すべてを加入することです。

全相殺方式

農家単位方式で増収した耕地及び減収した耕地すべてを含めて減収量を見積り補償します。

共済責任期間

払い込んだ掛金により、組合が農家に対し支払責任を持つ期間のことです。期間は共済事業ごとに決まっています。